ベネチアンガラス ヴェネチアングラス ミルフィオリ プレート お皿 江波冨士子

サイズ直径　11.3cm高さ　3cm今から50年ほど前、当時日本で最大のガラス問屋であったカメイガラス（Kamei Glass）が、日本で初めてベネチアからヴェネチアンガラスのマエストロ（上級職人）を招き、ムリーニ、レースガラス、ミルフィオリの作成方法の指導をしてもらっていた時期があります。その際、カメイガラスの製造委託先でもあった青森県の北洋硝子や陸工房にベネチアのマエストロが来て、職人一人ひとりにベネチアングラスの技術を伝承しました。マエストロから直にヴェネチアンガラスの技術の伝承を受けた1人が北洋硝子の大川薫です。大川はガラス作家としての才能を開花させ、日本各地で個展やガラス展を開催するほどでした。日本初のムリーネは、大川薫を中心とする北洋硝子と陸工房のガラス職人たちによって作られていたのです。非常に手間がかかり高価であったため、ムリーニのお皿はカメイガラスのブランド名でごく少数のガラス愛好家を中心に販売されていました。そのうちの一つが今回出品した小鉢です。白黒の花柄のムリーネを組合せて作られたこの小鉢は、50年前に作られたものとは思えないほどアバンギャルド（前衛的）デザインで、現代だけでなく未来にも通じるモダンでシックな一枚です。現在は日本中にベネチアンガラスを学び作品を製作されているガラス職人・作家の方がおられますが、その源流の日本のガラス産業の始祖とも言える日本初のムリーネ、ミルフィオリの器です。カメイブランドを示すムリーニ（Kもしくはメ）の文字が入っています。今ではほぼ入手能なヴィンテージの一点ものです。状態：新品未使用品ではありますが、50年ほど前のヴィンテージガラスです。状態は新品同様にきれいです。製造工程でできた0.5mmほどの小さな気泡の跡がいくつか見られますがこちらはダメージではありません。